麻・リネンとはどんな素材?衣服の特徴・お手入れ時の注意点も

ファッション

こんにちは!「&est編集部」の田城です。

暑い季節に着る衣服の素材として人気の麻・リネン。サラリとした着心地と通気性・吸湿性の高さが魅力で、正しくお手入れすることによって風合いをより長く楽しめます。今回は麻の概要や種類を始め、麻素材の衣服の特徴と魅力、衣服を扱う際の注意点、麻素材のおすすめアイテムを紹介します。

そもそも「麻」とは?

麻・リネンとはどんな素材?衣服の特徴・お手入れ時の注意点も

 

夏の素材として人気がある麻。衣服はもちろん、日用品などにも幅広く使われている身近な素材の一つです。まずは、麻の概要や歴史について紹介します。

植物から採れる繊維の総称

麻はセルロースからなる植物繊維の総称です。従来はアサ科アサ属の大麻のことを指していますが、現在では植物から採れる繊維を総称して麻と呼んでいます。なお、麻は日本独自の名称です。世界的には原料となる植物ごとに呼び名が変わります。

麻と表記できるのは、数十種類のうちリネンとラミーのみ

麻の種類は全20種類あまりで、代表的なものとしてはリネン、ラミー、ヘンプなどが挙げられます。ただし、家庭用品品質表示法によって、麻と表示できるのはリネンとラミーの2種類のみです。

 

種類特徴
リネン吸水性・発散性に長けており、季節問わず使える
ラミー繊維が太く長いためシャリ感と光沢がある
ヘンプ吸湿性と耐水性に優れ、自然な光沢がある

 

日本最古の麻は縄文時代早期に使われた縄

麻の歴史は古く、紀元前10,000万年にはエジプトで栽培されていました。日本において最も古い麻とされているのは、縄文時代早期に使われていたヘンプの縄です。縄文時代後期には、ラミーで織られた布を使用していたと考えられています。

 

なお日本書紀の中には、飛鳥・奈良時代に衣類の素材としてラミーが主に使われていたとの記述があります。麻は、昔から日用品や大衆的な着物の布地として使われていた素材ですが、なかには皇族や幕府への献上品として用いられることもあったようです。

麻素材の衣服の特徴と魅力

麻・リネンとはどんな素材?衣服の特徴・お手入れ時の注意点も

 

麻・リネンは「夏に着ると涼しい素材」というイメージが強いかもしれません。しかしそれ以外にもいろいろな特徴があり、一年中楽しめるのも魅力です。ここでは麻素材の衣服の特徴と魅力を紹介します。

通気性・吸水性・保温性に優れる

麻は繊維の中でも通気性・吸水性が高い素材です。汗をかいても水分を吸収して外に放出するので、肌に張り付かず快適に着られます。

 

また、麻は保温性が高いのも特徴です。繊維の中の空洞部分に体温で温まった空気が溜まり、体を暖かく包み込みます。繊維を起毛させて織られたリネン生地であれば、まるでウールのような暖かい見た目で冬に着ることも可能です。つまり、麻は暑い夏に限らず一年中愛用できる万能素材と言えるでしょう。

耐久性があり丈夫で長持ち

麻は耐久性があるため、丈夫で長持ちするのが魅力です。水に濡れると強度が増すため、繰り返し洗濯して使うシーツやカーテンなど、日常で使用するアイテムによく使用されます。ただし洗濯すると縮む場合があるので、洗濯表示の確認は忘れずに。詳しい洗濯方法については後半で紹介します。

自然な風合いと経年変化

麻素材の衣服は自然な風合いのある、少しザラザラした手触りと経年変化を楽しめます。着用と洗濯を繰り返すことで風合いや質感、色が変化し、その時々の味わいが出るのが魅力です。長く着るうちに素材がやわらかくなり、どんどん着心地が良くなるでしょう。

汚れが付きにくく衛生的

麻にはペクチンという成分が含まれています。それにより、以下のような衛生面のメリットもあります。

 

  • 衣服に汚れが付きにくい
  • 汚れが付いても落としやすい
  • 雑菌が繁殖しにくい
  • 水分だけではなく汚れも溜まりにくい
  • 静電気が発生しづらく、ほこりやゴミの付着を防げる

 

麻・リネンの特徴や他の素材との違いなど、詳しくは以下の記事をご覧ください。

 

麻素材の衣服をお手入れする際の注意点

麻・リネンとはどんな素材?衣服の特徴・お手入れ時の注意点も

 

麻には保管方法や洗濯方法に関する注意点がいくつかあります。丈夫な素材ではありますが、ポイントを押さえておけばより長く愛用できるはず。洗濯、アイロンがけ、保管方法の注意点を紹介します。

洗濯|30℃以下のぬるま湯で洗う

基本的に麻素材の衣服は洗濯機で洗えます。しかしお湯だと繊維が縮み、強い摩擦を与えると生地が傷む場合があるので注意が必要です。麻素材の衣服を洗濯する際は、おしゃれ着洗い用の中性洗剤を使い、30℃以下のぬるま湯もしくは水で洗うようにしましょう。

 

また、麻・リネンはシワになりやすい性質を持ちます。脱水を短時間で済ませることがシワを予防するポイントです。

 

<洗濯機の場合>

  1. 裏返してから洗濯ネットに入れ、洗濯機の弱やドライコースで洗う
  2. 10秒程度脱水する/軽く絞る

 

<手洗いの場合>

  1. 水と洗剤を洗面器に入れ、付け置きする(揉み込んだり擦ったりしない)
  2. 軽く畳んで洗濯機で10秒程度脱水するか軽く絞る
  3. きれいな水を張った洗面器に2を入れ、泡がなくなるまですすぐ(揉み込まない)
  4. タオルドライして完了

 

洗濯機と手洗いどちらの場合も、洗濯が終わったらシワを伸ばして、直射日光の当たらない風通しの良い場所に干しましょう。

アイロンがけ|温度は洗濯タグを確認する

麻素材の衣服は自然に乾かすと麻らしい風合いが出ますが、生乾きの状態でアイロンをかけるとシワが伸びてシャキっと仕上がります。完全に乾いた服のシワを伸ばしたいときは、霧吹きで服を湿らせてからアイロンをかけるのがコツです。

 

麻100%の場合はアイロンを高温で、それ以外の場合は中温でかけるのが一般的です。しかしアイロンの適温は衣服によって異なるため、事前に洗濯タグを確認しておきましょう。

 

繊維の傷みやテカリを防止するには、服の裏側からアイロンを当てるか、当て布をした上でアイロンがけをするのがおすすめです。アイロンがけには殺菌効果も期待できるので、時間があるときは試してみてはいかがでしょうか。

保管|通気性の良いところで保管する

麻の衣類に直射日光が当たると色あせしやすいので注意が必要です。直射日光が当たらず、通気性が良い湿度の少ない場所に保管しましょう。アイロンをかけた後は、シワ防止のためにも熱をしっかり冷ましてから服をしまってください。

 

クローゼットに保管する場合はハンガーを使用します。型崩れが起きないよう、肩幅が合ったハンガーを選ぶのがポイントです。また除湿剤を置くなど湿気対策も忘れずに行います。畳んで収納する場合は大きめに畳む、たまに取り出して畳み直すといった工夫を忘れずに。

 

「co;ill nine」のおすすめ麻素材アイテム

リネンやコットンなどの天然素材を用い、“リラックス感のあるシルエット” で“快適な着心地” にこだわった上質なモノ作りを提案している「co;ill nine」(コイルナイン)。同ブランドから、麻素材を使ったアイテムを紹介します。

さらっと軽やかなリネン素材のワンピース

麻・リネンとはどんな素材?衣服の特徴・お手入れ時の注意点も

シャリ感のあるさらっと軽やかな、14番手のリネンを使用した前開きワンピースです。グレージュ、モカ、ブラックの合わせやすい定番カラーから、イエロー、ブルーの春らしい差し色まで5色揃っています。七分袖とすっきりとしたノーカラーの首元で涼しげな印象に。フロント部分にある2つのポケットが、ほど良いアクセントとなっています。

 

【使用したアイテム】

 

2WAYの着こなしが楽しめるラミー素材のシャツワンピース

麻・リネンとはどんな素材?衣服の特徴・お手入れ時の注意点も

シャリ感のあるラミー素材を使った、麻100%で着心地の良いシャツワンピースです。比翼開きになったボタンですっきりとした印象に。バックにはたっぷりのギャザーが入っており、美しいフォルムを作り出します。ボタンを留めればワンピースとして、ボタンを外せば軽い羽織物として使える2WAY使用です。

 

【使用したアイテム】

▼「co;ill nine(コイルナイン)」の商品一覧はこちら

 

お手入れ方法に気を付けて、ナチュラルな麻の衣服を楽しもう

麻・リネンとはどんな素材?衣服の特徴・お手入れ時の注意点も

リネンやラミーといった麻は通気性が良く、吸湿性と速乾性に優れた素材です。麻素材のアイテムはさらりとした着心地なので、特に春夏に重宝します。シワが付きやすいのが若干気になるところですが、洗濯の方法や保管方法に注意すれば長く愛用できるでしょう。着れば着るほどなじむ素材の変化が感じられ、愛着が湧くはず。これからの季節のコーデにもぴったりの麻素材の衣服を日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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