こんにちは!「&est編集部」の田城です。
リネンは、フラックスという植物を原料とした天然繊維です。やさしい肌触りで、年齢を問わずファッションを楽しめる素材です。この記事ではリネンに着目。種類や特徴、他の素材との違いを始め、リネン服の着こなし術やリネン服のシワを防ぐ扱い方、おすすめのリネン服を紹介します。
目次
天然繊維「リネン」の特徴と魅力
リネンとは、フラックスという植物から作られる天然植物繊維です。丈夫で長持ちするだけではなく、吸水性や通気性、保湿性に優れているため、ファッションアイテムから寝具まで幅広く使われています。まずはリネンの特徴と魅力から見ていきましょう。
1. 耐久性があり長持ちしやすい
リネンは天然繊維の中でも丈夫な素材で、同じ厚みのコットン素材よりも約2倍の耐久性があると言われています。他の天然素材よりも丈夫なため、カーテンやシーツなど長く使用する日常製品にもよく使われています。
2. 汚れがつきにくく清潔に保ちやすい
リネンの繊維には、汚れを染み込みにくくするペクチンが含まれています。汚れが付いても染みにくく、落ちやすいのが魅力です。抗菌性もあるため、細菌の発生や繁殖を抑える効果も期待できます。また、リネンは静電気が発生しにくいため、ゴミやほこりが付着しにくいのも嬉しいポイントです。
3. 吸水性が高い
リネンは、コットンの4倍ほど吸水性が高いと言われている素材です。通気性や発散性も良く、汗をすばやく吸収して外へ発散するため、濡れてもすぐに乾きます。
なお、購入したばかりの商品は糊付けされている場合が多く、水分を吸収しにくい状態です。数回洗って糊が落ちるとやわらかくなり、水分を吸いやすくなります。
4. 通気性・保湿性が高い
リネンは繊維の密度が小さく通気性に優れるため、余分な熱を逃がします。それにより、夏でも肌に張り着かず、涼しく着られます。一方、繊維に含まれた空気は熱を逃がしません。そのため熱を保持できて、冬も快適に着られます。
このように、リネンは通気性と保湿性の両方に優れた性質を持つため、夏服と冬服のどちらにも使われています。
リネンと他の素材との違い
リネンの他にも植物を原料とする素材はたくさんあります。ここでは、リネンと他の素材との違いを紹介します。
リネンと麻の違い
麻には40~50もの種類があります。リネンはその中の一つで、亜麻という植物の茎の繊維から作られています。ちなみに、日本の家庭用品品質表示法では、“麻”と表示できるのはリネンとラミーの2種類のみ。他の種類が原料となる繊維は“植物繊維”と表記されています。
リネンとコットンの違い
綿花が原料のコットンは、ふんわりとした肌触りが特長です。吸水性と通気性に優れているので、タオルや下着などにもよく使われています。また、コットンは漂白剤などで黄ばみを落としやすい素材です。水やアルカリに強いので、洗濯をしても傷みにくく清潔に使えるのも魅力です。
リネンとラミーの違い
ラミーは衣類やタオルなどの日用品に使われることが多い繊維で、濡れると強度が増すコシのある素材感が特徴です。リネンはイラクサ科の苧麻(ちょま)を原料として作られており、やわらかくしなやかでマット感があります。一方、ラミーは丈夫で白いシルクのような光沢感がある素材です。
リネンとヘンプの違い
ヘンプは大麻草が原料となる繊維で、サステナビリティが高い素材として近年注目が高まっています。大麻草は成長が早く、除草剤や化学肥料が必要ありません。また、ヘンプはリネンよりも吸水性・発散性が高く、紫外線にも強いため、陽に当たっても変色しにくいのが特徴です。
【アイテム別】リネン服の着こなし術
独特の風合いとナチュラルな雰囲気が魅力のリネン服は、さまざまなブランドから販売されています。専門店があるほど人気のリネン服の着こなし術を、アイテムごとに見ていきましょう。
リネンシャツ:ボトムスとのレイヤードスタイルで着こなす
シャリのあるサラッと軽やかなリネンシャツは、レイヤードスタイルでの着こなしがおすすめです。バンドカラーのシンプルなデザインであれば、他のアイテムと組み合わせておしゃれを楽しんでみて。ゆったりとしたシルエットのリネンシャツは、リラックス感たっぷりなアイテムです。
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リネンのワイドパンツ:さまざまなトップスと合わせる
リネンを使用したワイドパンツは、毎日の着こなしをやわらかい印象にしてくれるアイテム。カジュアルなTシャツからきれいめなブラウスまで合わせやすいため、こなれ感のある大人女子の着こなしを楽しめます。
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リネンのワンピース:羽織ものとしても活用する
ゆったりとしたシルエットのリネンワンピースは、羽織ものとしても着回ししやすいアイテムです。どのコーデにも合わせやすいため、1枚持っていると便利です。
リネンのセットアップ:そのまま組み合わせる
起毛加工を加えたリネンのやわらかな風合いのセットアップなら、秋から冬にかけて楽しめます。上下を組み合わせれば、こなれ感のある服装に。ジャケットとして、ボトムスとしてそれぞれ別のアイテムと合わせて、おしゃれを楽しむのもおすすめです。
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大人の女性におすすめのリネン服
ナチュラル感や、ぬくもりを感じられる「co;ill nine(コイルナイン)」のファッションアイテムは、天然素材を中心に快適な着心地にこだわって作られています。その中から、おすすめのリネン服を紹介します。
やわらかな風合いが魅力的なリネンのコート
胸元のデザインポケットと大きめの襟が印象的なコート。やわらかな風合いの9番手リネンを使用しています。後身頃にはタックが施され、パンツ・スカート・ワンピースなど、どんなアイテムとも合わせやすいほど良い丈感が魅力です。
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美シルエットにこだわったワイドパンツ
スラッシュポケットがミニマルな印象を与える、美シルエットにこだわったワイドパンツ。ゆったりとした腰回りと深めの股上、広がりすぎないようにタックを入れた裾で、穿き心地にこだわりました。
【使用したアイテム】
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【4STEP】リネン服のシワを防ぐ扱い方
繊維の目が粗いリネンは、洗濯をすると縮む特徴があります。また、リネン服はシワ・黄ばみの発生や色移りがしやすいため、洗濯や保管などの扱い方に注意が必要です。ここからは、リネン服のシワを防ぐ扱い方について紹介します。
STEP1. 洗う
洗濯機と手洗い、それぞれの洗い方とポイントを紹介します。
<洗濯機で洗う場合>
リネンは丈夫なのでほとんどは洗濯機で洗えますが、縮みやすいため注意が必要です。縮むのを防ぐために、汚れの目立つ場所を外側にして畳み、洗濯ネットに入れて洗います。水か30度以下のぬるま湯を使い、おしゃれ服用の中性洗剤を使いましょう。
<手洗いの場合>
洗面器に水や30度以下のぬるま湯を入れ、容器に記載されている容量の中性洗剤を加えます。やさしく押し洗いした後、水を数回変えながらすすぎます。
<脱水>
リネンがシワになる原因の多くは脱水によるもの。洗濯機と手洗い、どちらの場合も脱水時間は20秒〜1分と短時間に留めるのがポイントです。脱水をしない場合は、バスタオルに挟んで押さえながら水分を取るタオルドライがおすすめです。
STEP2. 干す
干し方によっては、リネン服の色あせやシワの原因となります。乾燥機はリネン服が縮む恐れがあるため、「濡れ干し」または「平干し」がおすすめです。
濡れ干し | 水がしたたる状態で、跡が付かないように太いハンガーにかけて干す方法 |
平干し | 軽く脱水した状態の洗濯物を、専用のネットや平らな台に広げて干す方法 |
直射日光が当たると色あせや変色が発生しやすくなるため、どちらの場合も風通しの良い日陰に干しましょう。
STEP3. アイロンをかける
シワ伸ばしはアイロンが有効です。アイロンにはシワを伸ばすだけではなく、殺菌をする役割もあります。まずは服に付いている洗濯表示を見て、アイロンをかけて良い服か確認しましょう。
完全に乾ききったリネン服はシワが定着しているため、霧吹きを使いながら行うのがポイントです。少し湿った状態であれば、洗濯表示に記載されている温度にアイロンを設定し、テカリを防ぐために布を使ってアイロンをかけます。
なお、リネン特有のシャリ感やナチュラルな質感を楽しみたい場合は、アイロンをかけないという選択もあります。
STEP4. 保管する
リネン服は直射日光によって色あせるので、日が当たらず通気性が良い場所に保管しましょう。畳みジワを防ぐため、クローゼットなどに掛けて収納するのがおすすめです。ただ、ハンガーによっては型崩れする場合があるため、肩の部分が太めのタイプや肩幅に合ったハンガーを選ぶと良いでしょう。
リネン服をタンスに収納する場合はふんわりと畳み、上に物を載せないようにするとシワを防げます。リネンは湿気を嫌うため、収納場所には除湿剤を置くなど湿気を溜めこまない工夫をしてください。
リネン服を正しく扱い、おしゃれに着こなそう
通気性や保湿性に優れているリネンは、季節を問わず楽しめる天然素材です。しかし、シワになりやすい素材でもあるため、「シワが気になって着られない…」とならないように、洗濯や保管方法に気を付けましょう。リネン素材の特徴を知って正しく扱い、おしゃれを楽しんでくださいね。
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